ホワイトニングには、歯科医院で行うオフィスホワイトニングと自宅で行うホームホワイトニング、2つを同時に行うデュアルホワイトニングの3種類あります。
どの方法も時間をかけることで歯を白くできますが、効果を感じるまでの時間や持続期間は同じではありません。
この記事では、ホワイトニングの種類別の効果と持続期間などについて解説します。
ホワイトニングを検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
ひだまり歯科クリニック院長 飛田逹宏
【経歴】
- 平成15年 大阪大学歯学部 卒業
- 平成19年 大阪大学大学院歯学研究科卒業 歯学博士
- 平成19~22年 大阪市内の歯科医院にて勤務
- 平成22年6月 兵庫県芦屋市に、ひだまり歯科クリニック 開業
ひだまり歯科クリニックでは、来院された患者様に丁寧な説明を心掛け、納得頂いた上で治療を行い、患者様にも積極的に治療に望んでもらうとともに、患者様が満足してもらえる治療が提供できるよう、最善を尽くしております。
目次
ホワイトニングの種類とそれぞれの所要時間
ホワイトニングの種類とそれぞれの特徴、所要時間などを解説します。
ホワイトニングの種類 | 施術時間 | 効果の実感までの期間 |
オフィスホワイトニング | 30分から1時間半 | 1〜2週間ごとに3〜5回繰り返すとよい |
ホームホワイトニング | 1日1〜2時間程度 | 2週間〜1ヵ月程度繰り返すと白さを実感できる |
デュアルホワイトニング | 同上 | 1〜3ヵ月 |
オフィスホワイトニングの時間と回数
オフィスホワイトニングは濃度の高い薬剤を使用するホワイトニングなので、1回の施術でも効果を感じやすいのが特徴です。
そのため、歯科医院でないとホワイトニングを受けられません。
オフィスホワイトニングの施術時間は、30分から1時間半ほどかかります。
患者様によって異なりますが、より歯を白くするには、1〜2週間ごとに3〜5回繰り返すとよいでしょう。
ホームホワイトニングの時間と回数
ホームホワイトニングは、マウスピースに薬剤を入れて歯を白くする方法です。
好きなタイミングで行えるので、歯科医院に通う必要はありません。
施術時間は1日1〜2時間程度で、2週間〜1ヵ月程度繰り返すと白さを実感できるでしょう。
デュアルホワイトニングの特徴と進め方
デュアルホワイトニングとは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを同時に行う方法です。
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを並行して行うので、短期間で白くなるうえ、歯の白さが持続しやすいといえます。
理想の白さになるまでには1〜3ヵ月程度かかりますが、併用することで芸能人のような白い歯も夢ではないでしょう。
ホワイトニング回数と効果持続期間
効果を維持するためのホワイトニング回数や、効果持続期間について解説します。
効果を維持するためのホワイトニングの回数
効果を維持するためのホワイトニング回数は、種類によって異なります。
種類 | 回数 |
オフィスホワイトニング | 1~3ヵ月に1度 |
ホームホワイトニング | 1日1~2時間を週に1回 |
デュアルホワイトニング | 1年に1回程度 |
初回ホワイトニング後は色戻りが起きやすいので、継続してホワイトニングするのがおすすめです。
特に、オフィスホワイトニングは色戻りが早いため、繰り返しホワイトニングするか、ホームホワイトニングを併用すると効果的でしょう。
ホワイトニングの効果と白さの持続性
それぞれの効果持続期間は以下の通りです。
種類 | 期間 |
オフィスホワイトニング | 3ヵ月~6ヵ月 |
ホームホワイトニング | 6ヵ月~1年 |
デュアルホワイトニング | 1~2年 |
白さを持続させるには、繰り返しホワイトニングを行うのが効果的です。
色戻りしにくいのはデュアルホワイトニングですが、2つの方法を併用するので費用がかかるデメリットもあります。
ただし、ホワイトニングの効果や持続性は個人差があるため、この期間よりも早く色戻りすることもあります。
また、今回紹介した回数や頻度は目安なので、ホワイトニングする際は施術をお願いする歯科医師の指示に従いましょう。
ホワイトニングを繰り返し行うことのメリットとデメリット
ホワイトニングを繰り返し行うことのメリット・デメリットについて解説します。
メリット | デメリット |
歯が白く明るい印象に着色しにくくなる効果が長持ちする | 知覚過敏のリスク個人差がある食事制限がある |
メリット
ホワイトニングで理想の歯の白さになることで、口元が明るい印象になります。
特に、人からよく見える上の歯や前歯が白くなることで、コンプレックスの解消につながるでしょう。
また、繰り返し施術することで、色戻りや着色を防ぎ、効果を長持ちさせられます。
デメリット
しかし、薬剤の刺激によって知覚過敏を起こし、歯がしみたり痛んだりすることがあります。
ホワイトニングによってこのような症状が出ても、一時的なものなので数日で治まることがほとんどですが、長く続く場合は歯科を受診しましょう。
また、ホワイトニング効果には個人差があるため、思ったよりも歯が白くならないこともあるので注意が必要です。
これ以外にも、ホワイトニング中は食事制限があるため、繰り返すことでストレスにつながるかもしれません。
ホワイトニングには、メリットだけでなくデメリットもあります。
両方を理解した上で、ホワイトニングするのがよいでしょう。
ホワイトニング効果が得られにくいケースと対策
ホワイトニング効果が得られにくいケースと対策について解説します。
効果が出にくい原因と改善方法
効果が出にくい原因は、以下の3つが挙げられます。
- 虫歯治療した歯
- 神経のない歯
- テトラサイクリンの影響
ホワイトニングで白くなるのは自分の歯の部分のみなので、虫歯治療をしたところは白くできません。
詰め物や被せ物を白くしたい場合は、セラミックに変更するのがよいでしょう。
自分の歯でも神経のない歯は、ホワイトニングの効果が得られません。
この場合、歯の内部に薬剤を詰めて歯を白くする、ウォーキングブリーチというホワイトニング方法が効果的です。
また、テトラサイクリンという薬の影響で歯が変色している場合、どのホワイトニングでも効果を感じるのは難しいでしょう。
歯科医師と相談すべきポイント
虫歯がある場合、虫歯治療を優先しホワイトニングするのが一般的です。
しかし、虫歯治療後にホワイトニングすると、歯の色に違いが出てしまいます。
また、銀歯の詰め替えを検討している場合も同様です。
ホワイトニングしてから、歯の色に合わせて詰め物や被せ物を作り直した方がよりきれいな口元にできます。
虫歯治療や銀歯の詰め替えを検討している場合は、必ずホワイトニング前に歯科医師に相談するようにしましょう。
ホームホワイトニングの注意点と効果的な方法
ホームホワイトニングの注意点と効果的な方法について解説します。
正しい薬剤の塗布と装着方法
ホームホワイトニングの正しい薬剤の量は、1歯につき米粒くらいの量です。
4番目までの歯に薬剤を入れてマウスピースを装着し、余分な薬剤が歯茎に溢れた場合は優しく拭き取りましょう。
マウスピースを強く噛むと薬剤が溢れてしまうので、注意が必要です。
効果を最大化するためのジェルとマウスピース選び
ホワイトニング用のマウスピースやジェルは、市販のものもあります。
市販のマウスピースは、歯にフィットしづらいため効果が得られません。
また、市販のジェルには着色を落とすだけのものや、濃度が高すぎて安全性が乏しいものもあります。
ホワイトニングするなら、歯科でマウスピースを作り、安全性が認められた歯科医院専売のジェルを選びましょう。
ホームホワイトニング中の痛みや不快感対策
ホワイトニング中は、薬剤の影響により歯がしみることがあります。
熱いものや冷たいものを避け、知覚過敏用の歯磨き粉を使うとよいでしょう。
また、薬剤が喉に流れて痛むこともあります。
この場合はすぐにホワイトニングを中断し、うがいしてください。
これらの症状は一時的なものがほとんどですが、数日たっても治まらない場合は、歯科医師に相談しましょう。
ホワイトニングのスケジュールと予約のポイント
ホワイトニングのスケジュールと予約のポイントを解説します。
ホワイトニング施術の最適なタイミング
日頃から歯を白くしたいと思っていても、なかなかタイミングがないこともあると思います。
ホワイトニングはいつ行ってもよいですが、以下のようなタイミングで行うのがよいでしょう。
- 結婚式
- 面接
- 留学
- 写真撮影
歯を白くすることで印象がかわり、自信を持つことにもつながります。
人生の節目や人前に立つ予定があるなら、一度ホワイトニングを検討してみてはいかがでしょうか。
予約時に確認すべき事項と注意点
予約時に注意するべきことは以下の2点です。
- なかなか予約がとれない
- 治療優先になることがある
- 当日に施術可能か
ホワイトニングは、歯の表面がきれいでないと効果が得られません。
そのため、予約当日はクリーニングのみ行い、2回目以降にホワイトニングする場合があります。
また、お口の状態によっては治療優先になる場合もあるので注意が必要です。
施術時間の長いホワイトニングは、なかなか予約が取れないことがあります。
結婚式など「この日までに歯を白くしたい」という希望がある場合は、早目に確認するのがよいでしょう。
まとめ
- オフィスホワイトニングは、1回の施術で効果があるが色戻りが早い
- ホームホワイトニングは、毎日1~2時間を2週間から1ヵ月繰り返す必要があるので、効果を感じるまでに時間がかかるが、色戻りしにくいのがメリット
- デュアルホワイトニングは、歯が白くなるのも早く色戻りもしにくいが、費用がかかるのがデメリット
- 繰り返しホワイトニングすることで歯の白さが長持ちするが、知覚過敏になるリスクもある
- ホワイトニング中の痛みは時間が経つと治ることがほとんどだが、数日たっても治まらない場合は歯科医師に相談するのがよい
ホワイトニングは、種類によって施術時間や効果を実感するまでの時間、持続期間が違います。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、理解した上でホワイトニングするとよいでしょう。
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