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テトラサイクリン歯とは?原因と改善方法

テトラサイクリン歯

今回は『テトラサイクリン歯』について、ご紹介したいと思います。

風邪など引いた時に医師から、『抗生物質』を処方してもらったことが誰しもあるのではないでしょうか?

しかし、ある抗生物質がテトラサイクリン歯の原因となる場合があります。

記事監修者

ひだまり歯科クリニック院長 飛田逹宏

【経歴】

  • 平成15年 大阪大学歯学部 卒業
  • 平成19年 大阪大学大学院歯学研究科卒業 歯学博士
  • 平成19~22年 大阪市内の歯科医院にて勤務
  • 平成22年6月 兵庫県芦屋市に、ひだまり歯科クリニック 開業

ひだまり歯科クリニックでは、来院された患者様に丁寧な説明を心掛け、納得頂いた上で治療を行い、患者様にも積極的に治療に望んでもらうとともに、患者様が満足してもらえる治療が提供できるよう、最善を尽くしております。

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テトラサイクリン歯とは?

『テトラサイクリン歯』は、『テトラサイクリン』というグループの抗生物質により黄色や灰色、黒くなってしまった歯のことを指します。

この『テトラサイクリン』というグループの抗生物質は1970年代に多く使われていた抗菌剤で、マイコプラズマ肺炎や百日咳の特効薬として、風邪薬シロップなどに重宝されていたお薬です。

そもそもお薬にはたくさんの種類がありますが、多くのグループに分けて分類されています。例えば、ペニシリン系、セフェム系などです。

お薬にアレルギーを持っていたり、身体との相性が悪いとか、効果があまりないという時は、この系統を変えて投与すると、効果が出たり、アレルギー反応を起こさずに済む場合があります。

しかし、このテトラサイクリンを子供の頃、特に永久歯を形成している期間(12歳頃まで)に多量に摂取すると、永久歯のエナメル質の形成不全、歯の変色や、一過性の骨発育不全を引き起こすということがわかりました。

今日では、このテトラサイクリン系のお薬は、8歳未満の小児、妊婦への使用は避けられています。

テトラサイクリン系は必ずしも悪いものではなく、適切に使えば炎症を抑えてくれるものです。歯科医院でも、歯周炎の炎症を抑えるための軟膏として使われていますし、皮膚科で、おでき、とびひなどの軟膏に処方されたりしています。

変色の原因

歯というものは大きく3層に分かれています。

外から、エナメル質、象牙質(ぞうげしつ)、歯髄の3層です。

テトラサイクリンは元々黄色なのですが、その色が象牙質のカルシウムと結合します。象牙質も元々黄色っぽい色をしています。

生活の間、歯に紫外線が当たると、結合した成分はどんどんと濃くなります。

つまり、歯の色はどんどん濃くなり、濃い黄色や灰色に変化していくのです。

このように、テトラサイクリン系のお薬の副作用により変色してしまった歯のことを『テトラサイクリン歯』と呼びます。

テトラサイクリン歯の分類

テトラサイクリン歯の中でも軽度のものから重度のものまであります。大きく分けて4種です。

第一度

淡い黄色、褐色、灰色です。歯の全体にわたる変色がみられます。

第二度

第一度よりも、もう一段階濃く変色がみられます。

第三度

濃い灰色、青みのかかった灰色です。

歯に横の縞模様がみとめられます。

第四度

第三度よりも濃く変色があります。

黒い歯という印象もあります。

歯に横の縞模様をみとめます。

テトラサイクリン歯は治るのか?

テトラサイクリン歯は歯の内部の変色です。表面に汚れがついている訳ではないですから、研磨をしたりしても改善は出来ません。

もし、テトラサイクリン歯を改善し、歯を白くしたい場合は以下の方法になります。

  1. ホワイトニング
  2. ラミネートベニア
  3. 補綴(ほてつ)

ホワイトニング

薬剤で歯を漂白します。第一度〜第二度程度でしたら、比較的改善がみられます。

市販の薬剤よりも、使える薬剤が豊富な歯科医院での施術の方がより、改善しやすいでしょう。

ラミネートベニア

歯の表面を削り、セラミックの板を貼り付ける施術です。第三度〜の重度のものは、ホワイトニングで効果が出づらい場合もあるので、外から白いセラミックを貼ってしまえば改善出来ます。

補綴(ほてつ)

歯をぐるりと一周削り、セラミックなどの被せ物で全体を覆います。変色はあれど健康な歯を多く削ることになりますが、綺麗な見た目になります。神経がある歯を一周削ることで、染みる症状が強く出る場合には神経を取る処置が必要になります。

歯を削ることには抵抗がある方が多いと思いますので、まずはホワイトニングから手軽に始めてみるのはいかがでしょうか?

ひだまり歯科クリニックでは、さまざまな種類のホワイトニング法をご用意しております。

患者様に合った方法をご案内しますので、お気軽にスタッフまでお声がけくださいね。

まとめ

テトラサイクリン歯についてまとめますと以下の通りです。

  • 抗生物質の中には子供の時に摂ると歯の変色を引き起こすものがある
  • 抗生物質により変色してしまった歯のことを『テトラサイクリン歯』と呼ぶ
  • 軽度〜重度まであり、重度のものは歯が黒くなる
  • 改善するにはホワイトニングや補綴をする方法がある
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