自宅でできるホームホワイトニングは歯科医院に何度も通わなくて済むので、手軽でメリットばかりに感じるかもしれません。
ですが、濃度の低い薬剤を使うためすぐに効果が得られないというデメリットがあることも事実。
本記事では、ホームホワイトニングの効果やメリット・デメリットについて解説します。
どのホワイトニング方法にするか悩んでいる方の参考になれば幸いです。
ひだまり歯科クリニック院長 飛田逹宏
【経歴】
- 平成15年 大阪大学歯学部 卒業
- 平成19年 大阪大学大学院歯学研究科卒業 歯学博士
- 平成19~22年 大阪市内の歯科医院にて勤務
- 平成22年6月 兵庫県芦屋市に、ひだまり歯科クリニック 開業
ひだまり歯科クリニックでは、来院された患者様に丁寧な説明を心掛け、納得頂いた上で治療を行い、患者様にも積極的に治療に望んでもらうとともに、患者様が満足してもらえる治療が提供できるよう、最善を尽くしております。
目次
ホームホワイトニングとは?効果はある?
ホームホワイトニングとは専用のマウスピースと薬剤を使うホワイトニング方法で、自分で行う必要があります。
専用のマウスピースを作成するための受診が必要ですが、歯科医院で行われるオフィスホワイトニングのように毎回通院する必要がありません。
ホームホワイトニングは、オフィスホワイトニングよりも濃度の低い薬剤を使い、歯の内側から時間をかけて白くします。
使うホワイトニング剤の濃度が低いことから、効果を感じるまでに2週間〜1ヶ月ほどかかりますが、自然な白さになり色戻りしにくいことが特徴です。
自分で行うホームホワイトニングはワインやコーヒーなどの飲食物の着色汚れ以外に、歯の内側から発生する黄ばみにも効果があります。
ホームホワイトニングのメリット
ホームホワイトニングは、以下4つのメリットがあります。
- 自分の都合の良い時間でできる
- 通院回数・受診時間が少なく済む
- 色戻りしにくい
- 知覚過敏が起きにくい
自分の都合の良い時間でできる
ホームホワイトニングは1日数時間で済むので、入浴中や就寝中など自分の都合に合わせて
のホワイトニングが可能です。
使用するホワイトニング剤の種類によって、マウスピースを装着する時間は2時間からさまざまですが、好きなタイミングで行えるのは大きなメリットでしょう。
夜勤など仕事の時間が不規則な場合は、どのタイミングでホワイトニングすべきなのか事前に担当医に相談することをおすすめします。
通院回数・受診時間が少なく済む
マウスピースを作成する際と、受け取る際に受診が必要になるホームホワイトニングは、歯科医院で施術を受けるオフィスホワイトニングと比べて拘束時間が少なく済みます。
オフィスホワイトニングは1回30〜60分間、歯科医師や歯科衛生士の施術を3〜6回ほど受けますが、ホームホワイトニングは受診しても時間はそれほどかかりません。
ホームホワイトニングは仕事などで平日忙しく、通院時間が確保しにくい方におすすめの方法といえるでしょう。
色戻りしにくい
ホームホワイトニングは低濃度の薬剤を使い、歯の内側からゆっくり時間をかけて白くするため、色戻りしにくいといわれています。
ホワイトニングの効果が持続する期間は、オフィスホワイトニングで3〜6ヶ月、対してホームホワイトニングは1〜2年と白さを維持できる期間が長いのがわかります。
効果を実感するまでに時間がかかりますが、白さが持続するのは嬉しいメリットではないでしょうか。
知覚過敏が起きにくい
ホームホワイトニングは薬剤の濃度が低いので、比較的知覚過敏が起きにくいといわれています。
前提として、どのホワイトニング方法も知覚過敏を起こし得る可能性があることを事前に理解しましょう。
ホームホワイトニングの場合、付属の知覚過敏用の薬剤があるため、ホワイトニングを始めて症状が出るようなら担当医に相談してください。
ホームホワイトニングは薬剤の濃度が低く、知覚過敏が出ても持続的に続くことは少ないため安心です。
ホームホワイトニングのデメリット
ホームホワイトニングは、以下3つのデメリットがあります。
- 自分で管理する必要がある
- 効果が出るのに時間がかかる
- 色の濃い飲食物に注意する必要がある
自分で管理する必要がある
ホームホワイトニングは1日数時間マウスピースを装着しますが、効果を実感するには毎日行う必要があるため、自分で管理しなければなりません。
毎日ホワイトニングする時間を自分で確保するので、面倒だと思う方にはデメリットに感じるでしょう。
自分で行うのが面倒であれば、歯科医院で施術を受けるオフィスホワイトニングがおすすめです。
効果が出るのに時間がかかる
低濃度の薬剤を使うホームホワイトニングは効果を実感するまでに数週間かかるため、すぐに白くしたい方は注意してください。
例えば、結婚式や面接のように大切なイベントが控えており当日までに白くしたいときは、ホワイトニングの効果が出るまでの期間を考慮しなけれなりません。
あらかじめ効果が出るまでの期間を逆算してホワイトニングを始める必要があります。
極力早く白くしたい場合はホームホワイトニングよりも、1回の施術である程度効果が得られるオフィスホワイトニングがおすすめです。
色の濃い飲食物に注意する必要がある
ホームホワイトニングを行う期間中は歯に着色しやすいため、色の濃い飲食物や喫煙は控える必要があります。
着色しやすい飲食物の一例は以下のとおりです。
- コーヒー
- 紅茶
- 赤ワイン
- カレー
- ケチャップ
またホワイトニング後の歯は酸にも弱いため、炭酸飲料や柑橘類のジュースなど酸性の飲み物も控えた方が良いとされています。
ホームホワイトニングは毎日行う方法であるため、期間中は飲食物の制限があることもデメリットの1つでしょう。
施術後の注意点
ホームホワイトニング後の注意点は以下の4つです。
- 直後の飲食は控え、歯磨きは丁寧に行う
- 使用する薬剤の量を守る
- 痛みが出る可能性もある
- 効果が出にくいケースがある
直後の飲食は控え歯磨きは丁寧に行う
ホームホワイトニング後は着色しやすいとお伝えしましたが、特に施術後1〜2時間は薬剤により歯の表面にダメージが残るため、飲食や喫煙は控えてください。
ホワイトニングの効果を最大限に発揮させるためにも直後の飲食は控え、食後は早めに丁寧な歯磨きを心がけましょう。
使用する薬剤の量は守る
ホワイトニングの効果を得るために、薬剤は決められた量を使用する必要があります。
ホームホワイトニングは効果を感じるまでに時間がかかるので、薬剤の量を増やせば良いのではと思うかもしれません。
ですが、薬剤を増やしてもホワイトニングの効果は変わらないため、歯科医から指導を受けた量を守るようにしましょう。
痛みが出る可能性もある
ホームホワイトニングは低濃度の薬剤を使っているため、知覚過敏や歯茎の痛みは出にくいとされていますが、症状が出る可能性はゼロではありません。
知覚過敏は徐々に落ち着くケースがほとんどですが、続くようでしたら担当医に相談し知覚過敏用の薬剤を処方してもらうことをおすすめします。
ホワイトニングの薬剤が多すぎるとマウスピースから溢れ、歯茎に付くと痛みが出ることもありますので、あらかじめ注意しましょう。
効果が出にくいケースがある
ホワイトニング全般にいえることですが、以下2つの条件では効果が出にくいケースが存在するのも事実です。
- 着色の度合いが強い
- テトラサイクリン歯
ホワイトニングの効果には個人差がありますが、上記の条件に当てはまる場合は満足のいく効果が得られない可能性も理解しておきましょう。
また人工の被せ物や神経のない歯にはホワイトニングの薬剤は作用しないので、効果に関して心配な方は事前に相談することをおすすめします。
まとめ
- ホームホワイトニングとは専用のマウスピースと薬剤を使う自分で行うホワイトニング方法で、効果が出るまでに時間がかかるが色戻りしにくい
- ホームホワイトニングは、自分の好きな時間にできる・色戻りしにくいなど4つのメリットがある
- ホームホワイトニングは、自分で管理する必要がある・効果が出るまでに時間がかかる・着色しやすい飲食物に注意が必要であることがデメリットである
- ホームホワイトニングの施術後の注意点は、直後の飲食は控え、歯磨きは丁寧に行う・使用する薬剤の量を守るなど4つである
ホームホワイトニングは自宅で手軽にできますが、効果が出るまでには時間がかかります。
すぐに歯を白くしたい場合には不向きですが、自然な白さが持続しますので時間に余裕がある方にはおすすめのホワイトニング方法です。
ホームホワイトニングのメリット・デメリットを理解し、自分に合ったホワイトニング方法を選択しましょう。
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