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インビザラインで後悔したくない!失敗例と理由、対策を分析

インビザラインで後悔しないために

インビザラインとは、アメリカのアライン社が提供するマウスピース矯正の一種です。

インビザラインを始めるまでは、期待と不安があるでしょう。

この記事では、そんな不安を少しでも払拭できるよう、インビザライン治療の後悔する事例や失敗例、その対策を解説します。

記事監修者

ひだまり歯科クリニック院長 飛田逹宏

【経歴】

  • 平成15年 大阪大学歯学部 卒業
  • 平成19年 大阪大学大学院歯学研究科卒業 歯学博士
  • 平成19~22年 大阪市内の歯科医院にて勤務
  • 平成22年6月 兵庫県芦屋市に、ひだまり歯科クリニック 開業

ひだまり歯科クリニックでは、来院された患者様に丁寧な説明を心掛け、納得頂いた上で治療を行い、患者様にも積極的に治療に望んでもらうとともに、患者様が満足してもらえる治療が提供できるよう、最善を尽くしております。

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矯正治療中にインビザラインで後悔した失敗例と理由

インビザラインの治療期間は、数ヶ月〜数年程度と長く、虫歯のように数回で終わる治療ではないため、矯正期間中に様々な変化が起こります。

長い治療期間中に、後悔したり失敗したと感じることもあるでしょう。

矯正治療中に後悔したり、失敗と感じる事例を解説します。

毎日20時間以上つけることができない

1日20時間以上の装着を数ヶ月〜数年も続けるということは想像以上にハードです。

インビザラインを始めた後に「考えが甘かった」と後悔する方がいます。

インビザラインは、マウスピースの弾力を利用して、弱い力を断続的にかけることで歯を動かす治療法です。

「弱い力を断続的にかける」という点がポイントで、1日20時間以上インビザラインを装着しなければいけません。

装着時間が短い場合は動きが悪かったり、動いた歯が戻ってしまうこともあるため、装着時間を必ず守るようにしましょう。

矯正がなかなか終わらない

  • 個人差による歯の動きの違い
  • 装着時間不足
  • インビザラインのフィットの問題
  • 矯正開始前の診断ミス

「聞いていた治療期間を過ぎても治療がなかなか終わらず、後悔している」という声も聞かれます。

考えられる原因は、個人差による動き方の違い、装着時間の不足、インビザラインのフィットの問題、矯正開始前の診断ミスなどです。

これらはインビザライン特有の問題ではなく、ワイヤー矯正など他の矯正方法でも起こり得ることです。

歯の動き方には個人差が大きく、実際に歯を動かしてみて「この人は動きが早い」「動きがゆっくり」とわかることもあるため、矯正期間が延びたからといって失敗と決めつけてはいけません。

患者様、メーカー、診断など、複数の原因が絡み合っていることもあります。

噛めない期間がある

インビザライン中の噛めない期間に後悔する患者様もいます。

インビザラインは噛み合わせも変えることができる全体マウスピース矯正です。

噛み合わせを変えている期間は、どうしても噛み合わせが不安定になったり、奥歯が噛みにくいタイミングがありますが、一時的と割り切って乗り越えましょう。

ゴム掛けやアタッチメントを知らなかった

インビザラインに、ゴム掛けやアタッチメントなどの付随治療が必要なことを知っている人は少ないでしょう。

付随治療の手間を知らなかったために、後悔する方がいらっしゃいます。

ゴム掛けとは、マウスピースの窪みを利用して歯と歯の間にゴムを引っ掛け、一時的に歯に強い力をかける方法です。

食事の度に患者様ご自身でゴムの取り外しをする必要があるため、手間がかかります。

アタッチメントとは、意図した方向に歯を動かしやすくするための方法で、一時的に歯の表面にプラスチックの突起をつける方法です。

ゴム掛けのように患者様が行うことはありませんが、アタッチメントを付けたり外したりするタイミングで通院の必要があります。

支払いが辛くなった

インビザラインの費用は総額数十万円〜百万円程度と、決して安くありません。

一括払い、分割払いに関わらず、後悔しないようにお財布とよく相談してから契約しましょう。

矯正治療後にインビザラインで後悔した失敗例と理由

高いお金と長い時間をかけて矯正したにも関わらず、インビザライン治療後に後悔をしたくありませんよね。

事前に失敗例を知っておきましょう。

希望の歯並びにならなかった

インビザライン矯正後に、希望の歯並びにならなかったと後悔する方がいます。

様々な原因が考えられますが、希望の歯並びを歯科医師に伝えていたか、歯科医師からそれができると言われていたかがポイントです。

インビザラインは魔法ではありませんので、物理的にできないこともあります。

また、長い矯正期間中に患者様の歯並びイメージが変わることもあるため、希望の歯並びにならなかったからといって失敗と決めつけてはいけません。

歯科医師とよくコミュニケーションを取りましょう。

噛み合わせが変わった

インビザライン矯正で噛み合わせが変わったために、後悔を感じる方がいます。

歯並びが悪い方は噛み合わせも悪いことが多いため、インビザライン矯正では見た目の改善と同時に、噛み合わせの改善も行います。

噛み合わせが変わると違和感があるかもしれませんが、慣れも必要です。

インビザライン矯正終了後、数ヶ月は様子をみましょう。

全く噛めなかったり、数ヶ月経っても噛み合わせに慣れない場合は、主治医に相談することをおすすめします。

歯ぐきが下がって歯に隙間ができた

インビザラインで歯が動くと、歯と歯の間に三角形の隙間ができたように見えることがあり、これを失敗と捉える方がいます。

この隙間はブラックトライアングルや三角空隙と呼ばれ、発生原因は二つ考えられます。

一つ目は、元々歯が重なっていた部分の歯ぐきが下がっていて、歯が並んだことによりそれが隙間となって露出したケースです。

歯の傾きによって歯ぐきの正常な形が保てなかったり、歯が重なっている部分にプラークが溜まり歯周病が進行することによって起こります。

二つ目は、インビザラインによって歯に力がかかったことにより、歯を支える骨の吸収を助長してしまったケースです。

全ての矯正治療は、歯を動かす際に少なからず歯を支える骨に負担をかけるため、インビザラインにもブラックトライアングルのリスクがあるといえます。

治療終了後も長期間ローンの支払いが残った

インビザラインの費用をデンタルローンなど分割で支払う場合は、後悔しないように支払い回数をよく検討しましょう。

デンタルローンの取り扱いはクリニックによって異なりますが、5年払いや10年払いができることもあるようです。治療が終わってからも何年も支払いが続くということは、非常にストレスです。

繰上げ返済ができるか、ボーナス支払いができるかなども合わせて確認しておくと良いでしょう。

インビザラインgoで後悔することもある?

インビザラインには、インビザラインとインビザラインgoという2つのブランドがあります。

インビザラインgoでも後悔しないように、ポイントを確認しましょう。

インビザラインgoとは?インビザラインとの違い

インビザラインgoとは、インビザラインのセカンドラインのようなブランドで、動かす歯を上下20本に限定した部分矯正です。

当然対応できる歯並びも限定されますが、矯正治療費はインビザラインより安価に設定できるため、メリット・デメリットの両方があります。

 インビザラインgoの適応ではなかった

インビザラインgoで後悔する理由として、インビザライン適応の歯並びではないにも関わらずインビザラインgoで治療をしてしまったことが考えられます。

その背景は、金銭的な理由や、歯科医師の診断ミスなどがあるでしょう。安いからといって安易にインビザラインgoを選ばず、歯科医師の意見も参考に検討しましょう。

 もっと歯並びを綺麗にしたくなった

患者様自身の心境の変化もインビザラインgoで後悔をする理由になり得ます。

「前歯だけ、ここだけ治したい」と部分矯正の希望でインビザラインgoを始めた場合に、歯並びが整うにつれて患者さんの気持ちが「もっと治したい」「もっと綺麗にしたい」と変化することはよくあります。

治療途中でインビザラインgoからインビザラインに切り替える場合は追加費用が発生してしまうため、インビザラインとインビザラインgoのどちらにするか、よく検討してから治療を開始しましょう。

インビザラインの後悔や失敗を防ぐ対策

インビザラインやインビザラインgoで後悔をしないためには、何に気をつけたら良いでしょうか。

私たち歯科従事者は、正確な診断に努め、患者様へ丁寧な説明をしなければなりません。

しかし、マウスピース矯正は患者様ご自身の努力が必要不可欠な治療であるため、患者様にもご協力いただく必要があります。

歯科医院選びを慎重に行う

インビザラインを行う歯科医院は慎重に選びましょう。いくつかの医院のカウンセリングを受け、比較検討することも有効です。

最近は歯科医院や歯科医師を介さないマウスピース矯正も販売されているようですが、歯科医師の診断や診察がない矯正治療には注意が必要です。

参考:公益社団法人 日本矯正歯科学会ポジションステートメント マウスピース型矯正装置による治療に関する見解

強い意志を持つ

インビザラインが他の歯科治療と大きく異なる点として、患者様の努力が不可欠であることが挙げられます。

インビザラインは1日20時間の装着が必要です。決められた時間以上インビザラインを装着をしないと歯は動きませんので、治療期間中は強い意志を持って生活しなければなりません。

インビザラインのデメリットも理解する

インビザラインは透明で目立たず、取り外しができるというメリットがあります。

一方で、デメリットもあり、ワイヤー矯正と比較すると治療期間が長いことや、歯にかかる力が弱いことなどが挙げられます。

参考記事:インビザラインとワイヤー矯正はどっちが早く終わる?

こうしたインビザラインのデメリットもよく理解した上で治療を開始すると、後悔するリスクを下げることができます。

参考:公益社団法人 日本臨床矯正歯科学会 よくある質問・相談室

インビザラインに付随する治療を理解する

インビザラインは、マウスピースの装着だけで完結しないことがあります。

アタッチメントやゴム掛け、抜歯、矯正用インプラントなどを行うケースが考えられます。

治療を開始する前に歯科医師に質問し、こうした付随治療の可能性を予め把握するようにしましょう。

治療期間は長めに考える

インビザラインの治療期間は長めに考えましょう。結婚式などのイベントで後悔をしないためにも、早めに治療を開始することをおすすめします。

また、インビザライン矯正は歯科医師側での定期管理が重要なため、1〜3ヶ月に一度は通院する必要があり、歯が動いた後もリテーナーを使用する必要があることを理解しなければなりません。

支払いシミュレーションは慎重に行う

インビザライン治療中にお金の心配をしないために、支払いのシミュレーションは慎重に行いましょう。付随治療で追加料金が発生するかどうかも、治療開始前に確認したいポイントです。

まとめ

  • インビザラインは患者様自身の努力が必要不可欠
  • 治療前に歯科医師をしっかりコミュニケーションを取る
  • 治療費用について何度もシミュレーションを行う

インビザライン治療は決して安い治療ではありません。治療中、治療後に後悔しないためにも、歯科医師任せにせず、自分でも調べて納得した上で治療を始めましょう。

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